祝☆駒苫甲子園出場

昨日、高校野球南北海道大会が行われ、夏の甲子園3連覇を目指す駒大苫小牧が札幌光星を11-1で圧倒し、史上初の南北海道大会4連覇(通算6度目)で甲子園出場を決めた。

駒苫・怪物田中で甲子園V3へ


高校野球南北海道大会:駒大苫小牧11−1札幌光星>◇25日◇札幌円山◇決勝


偉業への第1関門突破! 駒大苫小牧が11−1と札幌光星を圧倒し、史上初の南北海道大会4連覇(通算6度目)で甲子園出場を決めた。先発したエース田中将大(3年)が9回9安打1失点ながら、プロ注目右腕の底力で毎回の16三振を奪い、チームの公式戦の連勝記録を「44」に伸ばした。第88回全国高校野球選手権(8月6日開幕)で33年中京商(愛知=現中京大中京)以来、73年ぶり史上2校目の「3連覇」に挑む。


狙った獲物は逃さない。10点リードの9回表2死一、三塁。エース田中主将がカウント2−1から宝刀スライダーで札幌光星・岡田を空振り三振に仕留めた。この試合16個目のKマークで締めくくり「絶対に取ろう、と。最後は三振で終わりたいですから…」。勢い余って、くるりとホームに背中を向け、両拳を握りしめた。マウンド上で誰彼なく体をぶつけ合い、札幌・円山の空に歓喜の人さし指を突き上げた。


投球内容は万全じゃなかった。3者凡退は5回の1度だけ。6回1死から公式戦3本目となる本塁打を浴び、今夏の公式戦では35イニングぶりに失点した。「打たれてスイッチが入れ替わりました」。プロ注目右腕の本能が目覚める。テーマに掲げる「省エネ投球」を返上した。三振を奪うたびに「よっしゃー」とナインを鼓舞した。高校通算28勝目。「春に悔しい思いをして…。どん底からのスタートでした。夏に全員で優勝旗を返しに行こうと、悔しさをぶつけました」と振り返った。


卒業した前3年生の不祥事でセンバツ出場を辞退した。夏春連覇の夢を絶たれたチームは空中分解しかかった。引責辞任した香田誉士史監督(35)不在の状況で「覇気がなく、キレがなく、練習する気すらない選手がいました」と菊地浄元マネジャー(3年)は振り返った。このまま終わってしまうのか。危機感を募らせた副将が立ち上がった。本間篤中堅手、三木遊撃手を中心に計11人の副将が田中主将をサポートした。練習後、寮の一室に集まり、ヒザをつき合わせ、意見をぶつけ合った。田中主将は「あいつら本当に心強かった」と感謝した。


5月1日に香田監督が復帰。「夏春連覇」から「夏3連覇」に気持ちを切り替え、チームのベクトルの向きが1つになった。部員105人が心を1つに切磋琢磨(せっさたくま)を怠らなかった。激しいベンチ入り、定位置争いでチーム内が活性化。田中主将を軸に、公式戦44連勝の快進撃で4季連続の北海道大会制覇を果たした。香田監督は「監督として情けない時期がありました。選手たちがすごく頼もしかったです」と目を潤ませた。


さぁ、73年ぶりの偉業へ。地元兵庫に凱旋(がいせん)帰郷となる田中主将は「やるからには最後まで絶対に負けたくありません。最高の夏にできるよう、気持ちの入ったピッチングで相手を抑えたい」と夏3連覇を誓った。高校通算28勝1敗、340奪三振の絶対エースが全国のライバル校の前に立ちはだかる。【白船誠日】


駒大苫小牧・田中の公式戦成績 札幌光星戦が04年秋季室蘭地区2回戦(対苫小牧工)のデビューから通算42試合目の登板。通算28勝1敗。計16完投でうち完封勝利は7。勝利の内訳は夏の甲子園3、センバツ1、明治神宮大会4、国体1、室蘭地区9、北海道大会10勝。全登板試合のトータル成績は投球回=231回1/3、打者=897、投球数=3356、被安打=154、被本塁打3、奪三振=340、四死球=56、失点=43、自責=33。防御率1・28。奪三振率は13・23。自己最速は昨夏甲子園決勝(対京都外大西)でマークした150キロ。


センバツ出場辞退校と夏の甲子園 過去11校のうち2校(58年の浪華商=大阪と71年の北海)が夏の甲子園出場を果たしている。北海は同年春の全道大会で優勝。さらに同年夏の南北海道大会で2年連続13度目の優勝を飾り、甲子園出場を決めた。不祥事を乗り越え、同校3度目となる秋、春、夏の道大会3連覇を達成した。また84年の函館大有斗は春の道大会2回戦敗退後、夏の南北海道大会で初戦敗退に終わっている。


南北海道大会の連覇&連勝 駒大苫小牧の4連覇(03〜06年)は史上初。2連覇は北海の2度(50〜51年、53〜54年)、札幌商(79〜80年)と函館大有斗(81〜82年)の各1度。連続出場の最多連勝は現在継続中の駒大苫小牧の16連勝(03年1回戦〜06年決勝)。以下の連勝記録は北海の9(70〜72年)と8(67〜69年)、函館大有斗の7(81〜82年)、札幌商の6(79〜80年)と続く。連続出場でない南大会連勝記録は北海の15連勝(64、65、67、68、69年)が最高だった。


高校野球の主な連勝 エース松坂(現西武)を擁した横浜(神奈川)が97年秋季地方大会、関東大会、明治神宮大会、98年甲子園春夏連覇、国体に優勝し、新チームが秋季関東大会決勝で市川(山梨)に延長11回サヨナラ負けするまで53連勝した。このほかPL学園(大阪)が立浪、片岡らの87年に甲子園春夏連覇などで32連勝、桑田、清原らの85年に31連勝を記録している。


日刊スポーツ・北海道版より


今年の駒大は余裕で甲子園に出れるかと思っていたけど、やっぱり出場が決まるとホッとするね。
室蘭予選、南大会を通じて唯一、苦戦した準決勝の北照戦は1安打でも勝つという駒大の強さと執念が見れたような気がする。(結果だけを見れば植村くんと北照野手陣の自滅的なところもあったけど。)
しかし、駒大は田中っちが投げすぎヽ(`Д´;)ノ
まだ甲子園の予選なんだから格差はあるとはいえ、もう少し、他の投手を使ってもよかったんではないかと思う。
このチームの不安要素なだけに甲子園に入ってからが心配である。


何はともあれ、今年も全員で優勝旗を返しに行けたことはよかった。
今年の駒大は3連覇、3連覇を騒がれているが、自分としてはちょっと厳しいと思っている。
もちろん3連覇はしてほしいし、エースと打線を見れば十分、狙える位置にある。
しかし、それだけでも勝てないのが、甲子園である。
1〜3回戦は田中っちが完封でもして勝ち上がれるが、問題は準々決勝、準決勝だと思う。
そこまで来ると連投になり、いくら大投手を擁するチームで勝ち上がるのが難しくなってくる。


そこで一昨年、去年の駒大が優勝した要因でもある3投手制が有効になってくる。
それぞれ投手を回して使っていけば、負担は軽くなるので後半、連戦続きの甲子園にはもってこいである。
あいにく、春の大会の結果、夏の大会の他の投手の登板機会を見れる限り、今年の駒大はその3投手制ができていない。


さらに一昨年、去年と違って、今年の駒大は他のチームの目標であり、徹底マークに遭うことが予想される。
田中っちは相当、研究されてくるだろうし、向かってくる相手の気持ちが違う。
やはり田中っち一人で投げて勝ち上がるのは厳しいが、松坂を擁した98年の横浜みたいな勝ち上がり方をすれば3連覇は見えてくるような気がする。


とりあえず甲子園に出れ、3連覇にチャレンジすることができることになったので頑張って狙ってほしいし、自分も応援したい。
決して不祥事の夏春夏の3連覇にならないように。